生まれようとしているお顔。

ここ5日間の間、朝から夜までお顔を作っていました。

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何度作っても、形の細部を仕上げると、どうも違う・・・・そして、また壊してやり直し・・と言うのを何度繰り返したことか。そしてまた今日も一日中かけて作ったお顔を先ほど白紙に戻しました。

作る前にあるイメージが出来ているのですが、そこに行き着くまでには時には一度のときもあるし、時には何十回やってもダメな時もあり・・・樹脂粘土はいじればいじるほどに形が生き生きしたものでなくなる気がして、仕上げの段階で迷いがあるとそこでおしまい。
絵で例えると、水墨画のような筆の勢いが必要なのです。
焼いてしまえば、修正をしてもだめです。
生き生きとした生命感がなくなってしまう。

5日間の荒修行・・家事以外は朝から夜中まで机に座りっぱなしで、昨日奥歯が硬いお肉をかんだらパキッと欠けてしまいました。今日は丘の子供たちとのお絵かきもお休み、ロラスの準備も欠席して・・・作ったのですが結局出来上がったお顔はまた先ほど粘土の塊に戻りました。

何が作りたいかというと・・・・それは出来てからのお楽しみ。

今日はエパちゃんのオークションの終了を見届けて、たまったアイロンかけを済ませてしまおう。
そしてまた明日から・・・ゆっくりと、出てこようとしている形に付き合いましょう。

エピちゃんは、沢山のアクセスとウォッチを頂いて、あと少しで素敵なお迎え先が決まるところですが、優しいお顔ノエパちゃんには先に幸せなお迎え先が決まってしまいました。
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明日、揃ってお支度をして、出発の準備です。
残ったエポちゃんは、しばらくはお家で暮らしてもらいます。Hannon Leeちゃんも6月に出発の準備、5月に入ってからインナードレスを作ってあげる予定。リクエストも頂いたので、注文した材料が届いてから、伸ばした足先でも履けるようなサンダルつくりにも挑戦してみることにしましょう。
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by ekadantaya | 2014-04-27 18:59 | Trackback | Comments(0)

オークション出品のお知らせ。チョコレートの妖精エピちゃん。

先ほど、チョコレートガールズの1人、妖精エピちゃんをオークションに出品いたしました。
日曜日の晩まで出ていますので、お時間がありましたらどうぞ見に行ってやってください。
ガーナベイビーズ☆チョコレートの森の妖精・エピちゃん☆ - ヤフオク!
それでは、追加画像です。
チョコレートの森の妖精なので、家の庭にあるチョコレートの木の下で写真を撮りました。
肌がチョコレート色のアバビ村の少女のようなので、白っぽいドレスと一緒に移すとなかなかうまく写真に撮れず、外の自然光で取ったほうが室内よりも撮りやすかったのですが、色々な場所で取りましたのでどうぞご参考にしてください。
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丘の宿に上がる前の敷地はチョコレート(カカオのことをこちらではチョコレットと言います。)の森になっていて、黄色く熟れた実は種の周りについた粘粘の果実を口に入れて飴玉のようにかんでいると、とってもトロピカルなフルーティーな甘い味で、昔は良く近所の子供たちがとって食べてしまうので困りました。
でもチョコレートとなるのは種だけなので、種を捨てずに入れるビニール袋を木につるしておいたらどうかな・・なんて考えたこともあります。
そうしたら、子供たちも気兼ねなくおいしいおやつが食べ放題で、おばあちゃんも種を乾燥して売るお小遣い稼ぎができて一挙両得というものだな・・と。
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先ほどアップした記事にもいくつか写真を載せていましたので追加画像として繰り返しアップ。
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チョコレートの種を乾燥させて、砕いてからチョコレート作りに挑戦してみたことがあります。
粉にした種をお砂糖とミルクでどろどろになるまでかき混ぜながら煮て、食べてみたら本当においしいチョコレートになりました。
でも、乾燥させてから、炒って水分を完全になくして、粉にするのは大変すぎる作業で、その上乾燥させた種の皮をこそぎ落とすのはもっと凄く手間隙が掛かり、やっぱりホームメイドチョコレートは夢のまま終わりました。小さなチョコレート工場を台所に持つわけには・・・いかないかしら・・。

エピちゃんなら、素晴らしいアイディアを思いつきそうなんだけど・・。

by ekadantaya | 2014-04-22 17:46 | Trackback | Comments(0)

ドルリルちゃんの靴とチョコレート・ガールズの衣装完成。

ドルリルちゃんにねだられた革靴、そしてチョコレート・ガールズのドレスが仕上がりました。
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まずは、ドルリルちゃんの革靴。エミール・シンクレールとほぼ同じサイズで、足の大きなホビット族のようなドルリルちゃんには、ちょっと高さのあるブーツを作りました。
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コートの袖が長すぎるので、少し短くしてあげよう・・・それも今度チェコガラスのボタンがが届いてから。

チョコレート・ガールズは前の腰部分のすわりがあまり安定しなかったので、作り直し、座りを安定させました。
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そして、
ドレスはアンティークモチーフやレースをデコレーションして、ティラミスみたいなお菓子の感じに仕上げました。
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それでは、エピちゃんから。
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この子はとても利発そうで、元気いっぱいのおしゃまさん。
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エピちゃんは、とにかく優しい子。
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神様にいつもお祈りを欠かさない女の子。
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エポちゃんは、野生の猫みたい。すばしこくて、ちょっとクールで、強い子です。
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この子達は利発なエピちゃんをオークションに出してあげようかな・・と思っています。後の二人は・・・

今週の日曜日の丘。
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珍しく家にいた息子の勇気が講師のロボット先生になってくれました。・というのは、最近、寝食を忘れるほど夢中になって作っているアイアンマン・・・全てプラスティックのカード(学校で沢山手に入れたキャッシュカードのような携帯電話のプリペイドカード)を使って、関節の動くロボットを作っているところだからです。
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子供たちは全員男の子なので、もう夢中。とっても喜びました。
勇気の作品はまだ80%の仕上がりで・・・足の部分がまだ出来上がっていないし、仕上げはまだ先ですがこんな感じに動かして遊べます。
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ロボット先生の作品を見て感化された数人はロボットを描きました。
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でも、マイペースな自然児たちははいつもの通りに風景を描いたり・・・
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保育園に行っている小さな男の子はこんなに素敵な絵も描きました。
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ロラスの会場では外側に大きな台所を作っているところ。後1ヵ月半、そろそろ追い込みの作業です。
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今日のランチメニューはおばあちゃんが作ったぺサン・トリンギス、クムリンドンのココナツミルクカレー、ピンダン・サンバル、都会でコックをするマデ・ルタの作った八宝菜、テンペやターフ・・・いつもみんなお腹がはちきれそうなくらいに山盛り食べます。
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最近、セリーとはメールでやり取りをしながら、ロラスの儀式のクライマックスを超えた7月19日に、丘の上でロジャーのための小さなセレモニーを計画しているところです。
セリーは親しい友人たちや家族たち、合計10名でこちらにやってくる計画を立てています。ちょうどお休みの時期なので、ロジャーを知る子供たちも、村人もみんな参加することになるでしょう。
セリーの美しい写真作品と共に、私のお人形たちも全員、丘の上の家にスタンバイする予定です。

まだ小さな男の子の衣装が残っていますが、少し、久しぶりに粘土を・・・触ってみたくなりました。

by ekadantaya | 2014-04-22 15:28 | Trackback | Comments(0)

エミールの革帽子。

エミール君の新しい帽子が完成しました。
革のハンティング帽です。
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つばの部分だけ少しワイルドな感じの薄くて硬い革を使い、帽子部分は柔らかな革で作ったハンティング。帽子だけで随分感じが変わって見えます。すばしこそうな少年になった感じ。
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これで、エミール君は2つの帽子を持ったわけなのですが、じつは・・・帽子つくりのあまりの楽しさに・・・もう一つだけ、革の帽子を作ってみたくなりました。それは注文した革が届いてから・・・。
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上着のボタンホールも小さく作り直して、とりあえずは小さなアンティークの貝ボタンをつけてあります。これは、幸運にも見つかった小さな黒いチェコガラスのボタンが届くまで。そしたら、ポケットも作って上着を仕上げてあげましょう。
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さてこれで、エミールくんの小さなお友達を作り始めようかと思ったら・・・・小さな声が聞こえたような気がしました。その声は「私にも靴を作ってよ・・・」と。
ドルリルちゃんは妖精のコートに裸足のままでしたので、妖精のブーツを作ってあげましょうね。
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小さな妖精の男の子も、腰部分の布のバランスがあまり良くないので作り直し、ちょっと素敵なお洋服を作ってあげたくなりました。
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チョコレートの精の3人娘たちも衣装の仕上げを待っていますし・・・・
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しばらくは、お裁縫とレザークラフト三昧。

by ekadantaya | 2014-04-18 20:13 | Trackback | Comments(0)

エミールと約束の履き古した革靴・・・完成。

エミール・シンクレールと約束していた革の靴が完成しました。
良く遊ぶ子供が毎日学校に履いていく履きなれた革靴・・・。

私はお人形に靴を履かせると、せっかく愛情込めて作った可愛い足が隠れてしまうので、殆どはだしのままにしていますが、今回はその可愛い子供の足に負けないような・・・素敵な靴を作ってやろうとエミールに約束していたのです。

まずは、木型の代わりに樹脂粘土で靴の型を作り、しばらく靴職人になってみました。
エミールは(私のお人形は殆どそうですが)元気な子供らしくじっとしていない足の指先を持っていて、親指が反って上に上がったりしています。そして、ほんの少し足先を伸ばしていて、座ったときに自然な形に作ってあります。なので、その足の形に合わせると、つま先が膨らんだこんな形になりました。

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靴紐はこんなに細い皮ひもはないので、革を細くはさみで切って作っています。そして、今回は一番気を使って仕上げたのが靴底。両面スウェードの厚手の革を2枚重ね、その上に光沢のある硬い革を貼り付けて靴底を作っています。仕上げは鑢で断面を平らにして、使い古した靴の感じにジェネシス・ヒートペイント用絵の具で着色しアンティーク加工、汚れ加工・・・靴の裏にもしました。
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エミール君に履かせてみると、やっぱりあつらえただけあって、ぴったり。

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靴下はお古の靴下で作ったので、ちょっと生地が厚すぎるために、またいつかもう少し薄い生地で作り直そうと思いますが、まずは、嬉しそうなエミール君の写真をアップ。
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こうしてみると、どうしても使いたくて使ってしまった黒いアンティークガラスのボタンはちょっと大きすぎる気がします・・・。とっても気に入っているのでちょっと目をつぶってしまっていましたが、やっぱりボタンホールを作り直して、もう少し小さなボタンに変えましょう。
そして、欲が出て・・・帽子はもう一つ・・・革で作ってあげたくなってきました。

その上、エミール君とは不思議なお友達を一匹作ってあげる約束もしています。

by ekadantaya | 2014-04-16 17:52 | Trackback | Comments(0)

二つの帽子。

小さな帽子を二つ作りました。
一つはエミール・シンクレールのために。帽子t作りはなかなか楽しい。
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裏側も黒いリネンの生地でリバーシブルに使えます。
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もう一つの帽子は、予期せぬ昨日素敵なお迎え先の決まったホワイトバック博士のために作りました。
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これもまたリバーシブルです。
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ホワイトバック博士は、実は何気なくオークション出してから、娘に怒られました。
なぜかと言うと、どことなく、晩年の父、娘にとっては大好きなおじいちゃんに似ていて、そしてメガネをかけたらもっと似てきて、最後に帽子を作ったら、瓜二つになってしまったからでした。オークションに出そうと考えたのは家にはすでに一匹父の壮年期に似たムサシというチンパンジーがいるからなのですが・・・
チンパンジーのベビーではなくて、おじいさんのためか、最後のぎりぎりまで入札はなくて、もしかしたら念願どおりに娘のものになるのか・・とちょっと複雑な思いでいましたら、ひょんとご縁が決まってしまいました。
するとそのご縁はなんと・・・去年怪獣王子Vincent君をお迎えしてくださった方の元に・・・・。
Vincent君と同じ年頃のハンサムな坊やも一緒にホワイトバック博士を待っていてくれています。
子供たち、特に少年が大好きだった父に似たホワイトバック博士の幸せな出発をお人形たちも祝っています。その代わりに・・一緒に帰ってきたギギノンは、子供たちが沢山いたのですが、みなお迎えされてしまっていて、私には特にお気に入りの子なので、ムサシと一緒に家に住むことになりました。

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ロラスの儀式のために帰ってきたアンタレジャは、やっぱりアバビ村が一番合っていると言いながら、チョコレートの精たちと翼を休めておりますが、ロラスの後半、セリーたちがやってくるときには、丘の上の家にスタンバイするつもりです。
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日曜日の丘は朝からとてもよい天気。
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子供たちは全て少年になってしまいましたが、毎週新しい子供が加わり、ますます意欲的にお絵かきを楽しんでいます。
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まず描いたのはロジャーにささげる花を持った子供たち自身の手。
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そして、ロジャーのための小さなセレモニーまでに沢山の折り紙を作ることにしました。
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ロラスの会場も着々と建物が作られています。すでに7つの建物が建てられ、残るは4つ。
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中で一番気に入っている建物はこれ。
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家の中を椰子の木が突き抜けていて、まるでターザンハウスみたい。
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毎週日曜日の朝の時間子供たちと丘の上の家で過し、10時からお昼までは下のロラスの会場で働く男たちにコーヒーを配ったりランチの準備。緑の王国でみんなと食べるお昼ご飯は本当においしくて、つい食べ過ぎてしまいます。

ホワイトバック博士の出発の支度を済ませてから、エミール・シンクレールと約束している皮の靴を・・・・作り始めましょう。

by ekadantaya | 2014-04-14 11:19 | Trackback | Comments(0)

さなぎになる少年・・エミールの衣装

少年の衣装が縫いあがりました。
リネンの薄い小豆色の生地をアバビ村のコーヒーで染めて、前から作ってみたかったセーラーカラーを試してみました。前から大事にとっておいたアンティークの黒いガラスのボタンを使ってみました。ちょっと、上着が大きすぎるかな・・。まだ少し調整が必要ですが、今朝写真をとって見ました。
すると、ジャック・フルーツというよりは、私がちょうど子供時代を終わろうとする中学生から何度も繰り返し読んでいる「デーミアン」の主人公で、マックス・デーミアンに出会うずっと以前の幼いエミール・シンクレールのような少年になりましたので、ジャックを改名し、エミールと言う名前にしましょう。

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エミール少年は動物たちととても仲良しです。
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ホワイトバック教授の良い話し相手でもあります。
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でも、1人の時間にエミールは見えない扉の中の道の世界へ入っていく直前の、緊張と不安と今までの世界と別れなくてはならない底知れない寂しさを感じながら、成長の衝動が逆らえない内側からの力として新しい世界を渇望していることを実感するのです。
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子供たちはみな、遅かれ早かれ成長の各段階のさなぎの状態を経験していきます。
生まれてから一生の間、成長し、慣れ親しんだ世界を飛び立って、また新しい段階へと移行していく過程は、大人になってからはもっとゆっくりとではありますが、永遠に繰り返していくのです。
それはまるで、蝶の一生のような段階です。少年から青年になるとき、青年が壮年になるとき、壮年から老人へ、そしてこの世界から離れる死というものまでもが、蝶のメタモルフォーゼに例えられる魂の段階ではありますが、人間が始めて体験する子供時代の意識は、特に鮮やかに魂に刻まれます。
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エミールは勇気を持って成長していくために世界を観察し、探求し、大切なことを学ぶさなぎの中に入る直前の少年です。

今朝、子供たちが学校に出かけてから、ふと思い出して、一日の家事を始める前にどうしても丘のロラスの会場に行きたくなりました。
7月はじめにクライマックスを迎え、後半に終わる予定の大きな儀式、ロラスのための準備は3月終わりから毎日続いています。
儀式の会場となる丘のしたの広場では、親族の大工たちを中心に、まるではるか昔の宮殿のように沢山の建物が作られている最中です。
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毎週日曜日には都会から親族も帰り、大勢での作業となり、女性たちは料理を作って参加しますが、普段の日には近所の村人や親族の大工たちのみの数人で仕事が続けられています。
この間、3月から6月終わりまでの約4ヶ月間は、このロラスの仕事を毎日する大工たちは全く収入がありません。
特に、小さな子供たちを抱え、一家の大黒柱であるグデ・ラオスが心配になります。
今朝、急にロラスの会場に行きたくなったのは、そんな犠牲を払ってでも毎日儀式の為に働く男たちの様子を見に行きながら、朝のコーヒーを配ってこようと思い立ったからです。
そして、私は一番大きな建築中の建物の中でグデ・ラオス達とその問題について話しました。
他の会社に勤めている人たちや都会で仕事をしている人々は日曜日だけで、忙しい医者のコージなどは一度もここに来たこともありません。経済的に極めてシンプルな暮らしの村の大工であるグデ・ラオスがここで無給の重労働をそんなに長く続けて大丈夫なのかと。いくばくかのお金の援助を申し出ました。
すると、ラオスはさわやかな確信に満ちた笑顔で私に答えてくれました。
「大丈夫、何も心配ないから、そんなお金があったらみんなの為に使ってくれ。ここでは、こういう仕事をするときには何の心配もしてはいけない。本当に困ったときには友人たちに借りても、この大きな儀式のあとにはすぐに返すことができるようになっている。ここでは、仕事をして後で困ると言うようなことはありえないんだよ。」
生き生きと、彼は仕事に戻っていきました。
私たちのこのスペクタクルな儀式は、100年に一度ほどのもので、親族の死者の霊達全てへの愛情と感謝を込めた祭典です。この儀式を通じて、葬儀の済んだ死者たちの魂を神格化するというバリ・ヒンドゥ最大の儀式ですが、どの儀式もまた神々や自然へまたは亡くなった家族たちへの感謝と愛そのものを表現する為の祭典なのです。この仕事の間中、どんなに忙しくても、どんなにきつくても、いやな顔をしていやいややっている人はいません。みんなが意欲に満ち、幸せに力強く微笑んで、一緒に作り上げていくのです。

ここに暮らしていて、私は本当に目から鱗が落ちるような思いで、この素晴らしく強く、さわやかな笑顔の人々を眺めます。
こんなことばかりやっていないで、その時間と労力を少しはお金儲けに向けたなら、今よりずっといい生活ができるのに・・・と、文化的な暮らしを手に入れた都会の人々や観光客は思うかもしれません。
私も実は今までそう思うほうが多かったのです。

でも今は、シンプルな経済生活に慣れ親しんだアバビ村の人々の笑顔は、都会で成功した裕福な親族たちよりもずっと幸せそうで、深刻に食べ物に困ったり生活に困る人々がいないことも合わせて、グデ・ラオスの言葉に納得しています。
幸せな人々は健康で、強く、いざとなれば必要なだけのものは必ず得る力を持つし、幸せな人々には必要なものは本当にわずかで、必要以上なものは不要だからです。

ここでまた、私のヘッセさんの言葉がアバビ村の多くの男たちの(主人も、グデ・ラオスも勿論)意見に重なりました。

戦争ならアリでもする。国家ならミツバチでも持っている。財産ならネズミでも集める。
君の魂が求めるのは、別の道だ。そして、君の魂が損なわれるとき、君が魂を犠牲にして成功を得るとき、
君にはいかなる幸福も花咲かない。というのは「幸福」を感じることができるのは、
胃袋でもなく、頭脳でもなく、財布でもなく、魂だけであるからだ。
―「魂について」― ヘルマン・ヘッセ


7月のロラスの最後には、セリーがこちらに来ることになりました。
ピーターとジェーン、そしてロジャーの最後の時間を共に過ごしたビルとヘレン、加えて初めて会うことになったロジャーの妹とその夫を連れて、セリーが帰ってきます。
そして、丘の上の家で、ロジャーのための美しい小さな儀式をする計画を立てています。

そんなわけで、今年は多忙なスケジュール、お人形制作はその合間を縫って、でも今までよりも深く、大切に進めて行きたいと思います。

by ekadantaya | 2014-04-11 12:27 | Trackback | Comments(0)

オークション出品のお知らせ。森の哲学者ホワイトバック博士

3月終わりから、半月間、儀式と行事続きの大忙しの大波をやっと超えて、昨日から少し穏やかな日常が始まりました。この穏やかな日々も5月のガルンガンまでのつかの間ではありますが、やっとお人形たちに向き合う時間が持てることになりました。
ジャックフルーツの衣装は、リネンの生地をアバビ村のコーヒーで染めて、製作に入りました。

そして、去年の秋にヒトガタ展に出て、ぼらんどぉる様のギャラリーにお預けしていたアンタレジャと,ギギノン、そしてホワイトバック博士も海を越えて無事に故郷に帰還してきましたので、アンタレジャは7月のロラスの祭典に丘の家に飾ることにして、ホワイトバック博士とギギノンはオークションでご縁を探そう・・なんて思いながら、ヘルマンヘッセの晩年に書いた本を読んでいましたら・・・・ホワイトバック博士は白髪のようなしろっぽい毛皮にユーカリの冠をつけたままの姿でちょっと博士らしくないなと・・・・ヘッセのようなメガネの紳士にしてみたくなりました。
黒ぶちのめがねを作り、ベビーラムの付加緑色に染めた毛皮でベストを作ってやりましたら、なんともやっと知的な老博士の落ち着きが出たので、ジャックの衣装を考えながら作る間にオークションに出品することにしました。
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今週の日曜日の夜まで出ていますので、お時間のある方はどうぞ覗いてみてやってください。
ガーナベイビーズ☆森の賢人・ホワイトバック博士☆ - ヤフオク!
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丘の上で同世代の菅原家や絹ちゃんたち、そして村の子供たちや丘の仲間たちと共に迎えた幸せな51回目の誕生日のあとに、届いた大好きなヘルマンヘッセの本を読んでいたら、こんな言葉に目が留まりました。更年期の日本の妹にも読ませてあげたい言葉です。

「40歳から50歳までの10年間は、情熱ある人々にとって、芸術家にとって、常に危険な10年であり、生活と自分自身とに折り合いをつけることが往々にして困難な不安の時期であり、度重なる不満が生じてくる時期である。しかし、それから落ち着いた時期がやってくる。私はそれを体験したばかりではなく、多くのほかの人たちの場合にも観察した。興奮と戦いの時代であった青春時代が美しいと同じように、老いること、成熟することも、その美しさと幸せを持っているのである。」

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「50歳になると人はそろそろ、ある種の子供っぽい愚行をしたり、名声や信用を得ようとしたりすることをやめる。そして自分の人生を冷静に回顧しはじめる。彼は待つことを学ぶ。彼は沈黙することを学ぶ。彼は耳を傾けることを学ぶ。そして、これらのよき賜物を、いくつかの身体的欠陥や衰弱という犠牲を払って得なくてはならないにしても、彼はこの買い物を利益とみなすべきである。」
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「老年は青年に劣るものではない。老子は釈迦に劣るものではない。青は赤より悪くはない。老年が青年を演じようとするときにのみ、老年は卑しいものになる。」(「」内 人は成熟するに連れて若くなる ヘルマン・ヘッセ 岡田朝雄 訳 より)
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素顔のホワイトバックさん。大きさは座って22cm、横になって腕を伸ばした状態で33cm。
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森の木漏れ日の中で、素敵なご縁を祈りながら、のんびり待っています。
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日曜日の丘では、子供たちと絹ちゃんがもって来てくれた折り紙を楽しみ、菅原君が持ってきてくれた綺麗なパステルで絵を描きました。
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ロラスの準備も着々と進み、毎日プロの大工の親族たちが働いて、丘の下の広場はまるでお城のようになってきています。子供も大人も、毎週日曜日にはここでみんな一緒にランチをするのがとても楽しみになっています。
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先週は続けざまに親しい家族の2つの結婚式に出席し、朝から夜遅くまでお客様を接待するためのお手伝いもして来ました。
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くたくただけど、幼い頃から知っている新しい若いカップルたちの幸せな笑顔に、幸せを沢山頂いてきました。もう何年かしたら、私の子供たちもまたこういう風に大勢の人々の祝福の中で大きく翼を広げて自分の人生に羽ばたいていくのかな。。などとちょっと想像しただけで感無量に。

by ekadantaya | 2014-04-08 20:04 | Trackback | Comments(0)

菅原家ご一行の休日その2 ニュピの幸せな子供たちの丘

蹈鞴坊の愛娘、詩野ちゃんは、偶然ですが、わが末っ子犬のシノと同じ名前。
この二人は出会ったときからお互いにすぐに親しくなりました。
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ニュピ前夜のオゴオゴ祭りの後に、わが一家は丘の上の家に引越し。ニュピには家から出て歩いてはいけないし、丸一日明かりをつけても電気製品や火を使ってもいけないという日なので、2日間は丘の上の家に滞在することにしたのです。
そして、ニュピの日が始まった午前中は、前夜の夜更かしでなかなか起きてこない大人達をほっておいて、しのちゃんは早速丘の上の我が家に来ました。日本から買ってきてもらったお菓子や、私が用意したこちらのお菓子、そしてジュースも用意して・・・彼らを待ちました。
緑の丘を子供たちが登って来たのは午前9時。早速、大好きなお絵かきをしながら、お菓子を食べて幸せなひと時を過ごしました。
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幸運なことに、大人達はまだ下の宿でおしゃべりに夢中で、子供たちは大変静かにPeacefulに妖精たちのような笑顔でひと時を過ごしました。この日一日中、ロジャーの笑顔がすぐそばにあるような気持ちがしました。


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人間のシノちゃんと犬のシノちゃんは、大変仲良しになって、丘を降りてチョコレートの森を通って、ロラスの会場までお散歩をしました。
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お昼ごはんは菅原家に頼んでお土産に持ってきていただいた日本のカレールーで、バビグリンの塊と野菜を煮込んだカレー。前日に大きなおなべいっぱいに作って持ってきたのです。
午後の優しい日差しに包まれて、息子と娘、人間のシノちゃんも犬のシノちゃんも、それぞれにゆったりとした満ち足りた時間を過ごしたのでした。詩野ちゃんは、この日は下の宿ではなくて、この丘の上の家に泊まって、一緒にニュピを過しました。

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絹ちゃんは日本で育ててくれているスートラちゃんを連れてきてくれました。幸せなスートラちゃんは生まれたアバビ村にまた戻ってきて、しばし懐かしい丘の上の景色を幸せそうに絹ちゃんと堪能したのです。
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翌日は朝からダダプの運転で、アメドとランプーヤン山にドライブに行き、午後はまた詩野ちゃんは丘の上で犬のシノと子供たちと待ったり過し、大人達はデレ~っと過し、夜はディナーの後にスクラおじさんの素晴らしい竹笛(スリン)の演奏を聴きました。
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美しい笛の音色に、始まってすぐに熟睡してしまった詩野ちゃん。
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おじさんから笛を借りて、遊ぶお父さん。
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詩野ちゃんが寝てしまったあとは、アラックを飲みながら出発ぎりぎりの真夜中まで、ダダプのギターと歌で大人達は楽しい時間を過ごしました。蹈鞴坊の奥様のプロ波の阿波踊り講習会は大変盛り上がりました。
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眠いし、日ごろの疲れもたまって、中年になったダダプの声がかすれてきた頃に、奇跡が起きました。
恥ずかしがりやでいつもは表に出てこずに、裏で1人渋い酒を飲んでいるジュリーが・・・・弾き語りに歌を歌ってくれたのです。しかも写真を拒否するはずのシャイなジュリーが・・・・・
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この笑顔。

素敵な思い出がいっぱいの時間を、友人蹈鞴坊とそのご一行様・・・ありがとうございました。
詩野ちゃん、大きくなったら、こんどはぜひ1人できてね。

夜中の1時半に、菅原ご一行を見送って、家に帰り、さすがに朝はなかなか起きられずにいましたら、娘も息子もそれぞれその辺にあるパンやインスタントコーヒーなどを食べて、私を起こさずに学校に行きました。
そして、溜まったメールを見たら、セリーからの便りが来ていました。
いつものように30日の私の誕生日にくれたメールで、今やっともろもろの手続きを終え、ロジャーのなきがらと共にオーストラリアに帰国の途中で、帰ったらロジャーの素晴らしい人生を祝う素敵なセレモニーをするのが私の責任だ、とセリーらしい優しい力に満ちた輝きを見せてくれました。
そして今朝、セリーはまたメールをくれました。
すでにオーストラリアに着き、まっすぐに親友ジェーンの家に着いて、その素敵な家でジェーンや駆けつけてきたロジャーの息子や家族たちと共に美しい時間を過ごしていると。みんなで抱き合って大量の涙を出し、愛にあふれた時間の中で癒されて、新しい人生に向かっていく準備を時間を掛けてゆっくりと整える気持ちを語ってくれたセリー。わたしもゆっくりと丘の上の家を子供たちと維持しながら、セリーに会える日を待ちます。

今日は隣のスマディの弟、ワヤンとロハディの結婚式に出席し、明日はボディの結婚式に出席の予定。
来週あたりから、お人形制作も始められるでしょう。

by ekadantaya | 2014-04-03 15:58 | Trackback | Comments(0)

菅原君ご一行 アバビ村の休日その1 大人達の楽しみ編

1週間の儀式の準備をし終わり、家のマクサン(一族の寺)の改築完成のための盛大な儀式を27日に終えました。
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大急ぎで丘の家を掃除し、翌日には空港に大学の同級生、蹈鞴坊こと菅原君一家と絹ちゃん、そしてその友人かよちゃんを迎えに走り・・・
ついに始まった菅原ご一行アバビ村6日間の休日。
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30日のニュピ前夜祭まで、食べるわ・飲むわ・踊るわ・・・・
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そうして、大人達の欲望が大方満たされたときに、30日の夕方、怪獣オゴオゴ達はアバビ村中を練り歩いて、神々の清らかな炎で焼かれるという煩悩を消す祭りがありました。
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ニュピはバリの新年にあたります。この夜は日本の大晦日。怪獣蹈鞴坊もバリの正装をして、清らかな心で新しい年を向かえることになりました・・・・。

それでは、この次は丘の上の家での子供たちとの天国のようなニュピの様子を・・・・。

続く。

by ekadantaya | 2014-04-03 14:00 | Trackback | Comments(0)