妖精たち半分完成。コミンの儀式と、アバビ村の意見。

4人分の腕と、3人分の足が完成しました。

裏山の妖精君は、腕が大きすぎて、作り直したので、足はまだこれからです。

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この子の名前は、シンダール語で風の息子、という意味の言葉、Sulーion スーリオン君と命名します。

ほんの少しの空気の動きでもなびく羽毛の髪の毛なので、風の息子、スーリオン君です。

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最初に作った腕は大きすぎて、もう一回り大きなお人形ができたときに使えるかな・・・ひとまずはしまっておきましょう。
新しい腕はふっくらとして子供らしい形で、スーリオン君にとってもぴったり。では、強くて可愛い脚も作ろうね。
(スーリオン君はご予約済みです。)
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小さな妖精の女の子。この子も長い間のお約束をやっと形にしている子で、お迎え先が決まっているのですが、自分でも、この腕の形は可愛い!動きが気に入ったので少したくさん写真をアップします。
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この小さな妖精の少女を待っていてくださる方は、旅行の大好きな方で、ガーナベイビーズのお人形をたくさんお迎えくださっているので、毎回お人形たちを素敵な景色の場所に連れて行ってくださるのですが・・・かばんに入れて・・・毎回大き目のお人形は指が折れてしまいます。そこで、指を閉じた形で・・・壊れにくい形にして、一緒にどこにでも連れて行けるような子を・・・と、お約束していたのです。この形・・・・頬杖を付く様でもあるし・・・なんか可愛い。小さな小さな花束とか、抱きかかえることもできますね。
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もう脚も出来上がっているので、布の腰部分を作って早くつなげてあげたいです。アグン山が噴火する前に、郵便局が閉じる前に・・・お送りできますように!
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そして、小さな妖精の男の子も一人・・・・。
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でも、この子はお顔をもう少し作り直したい。どうにも弱虫君で・・・もう少しだけ力のあるお顔にしたいと思っています。
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全体感は・・気に入っているのですけれど。
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眠り妖精ちゃんは、モヘアウェフティングを貼り付けたままで、まだ髪形を整えていませんが、なんとなくこんな感じ・・・。
もう少しお顔を仕上げなおしてみようかな・・・とりあえず、布ボディでくったりと仕上げてみましょう。
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昨日は、姪っ子のコミンがムテバサンという儀式をしました。
この儀式は子供のうちに人間の中の野生の部分をコントロールするように行う儀式で、これをするともっと落ち着いた健康な子供になる・・といわれています。いたずら小僧だった私の息子は、この儀式の最中に悪魔祓いみたいになって、聖水をかけるプーマンクーに、「ぎゃ~~~そんな水かけるな!ぎゃ~~~汚い水かけるな!!うぇえええ~~~!!」と叫びだしたので、ああ、子のこの中に入っている精霊はよっぽどの小悪魔だわね、と思ったのです。そのときのプーマンクーはパ・カッテンでしたが、恐縮して謝る私に、「いやいや、この儀式の後は見違えるように落ち着いた子になるよ。」と言ったのですが、確かに、そのとおりでした。
不思議でなりませんけれど・・・・。
従兄弟の中で一番年下のコミンが、最後のムテバサンの儀式です。
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主人の弟の嫁、カデ・ウィルは身長が170センチ近いすらりとした美人で、2人の男の子とこのコミンの3人のお母さん。
従兄のパンジーは運輸省の陸運大学でジャカルタにいて、私の長男も同じ運輸省の航空大学で、ジャカルタ、娘の絵美とパンジーの弟リヤンはデンパサールで大学に通い下宿していますから、親の手元にいるのはこの小学4年生になったばかりのコミンだけ。
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このコミンがなんと、巨大で・・・・。身長は155cmはこえていて・・隣に移っているのは近所の子ですが、小柄な小学3年生。
高校生と幼稚園児くらいの差がありますが、会話はぴったりあってました。
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朝からお父さんたちやおじさんたちや男の人たちはご馳走を作って、儀式の後ももっといっぱい集まってきて宴会。
ダダプもジャヌールもスマディも、パ・サヴァも・・・タルサンもマレンもドナルドも・・・・もうきりがないほどやってきて、久しぶりにそろってバレグデで美味しいつまみとビールと椰子酒。
みんな、主人も、噴火をわくわくして待ってます。噴火しても避難しないそうです。おばあちゃんも。
ブダクリンの水なし川は、あの野生の芸術家メ・タンジュンの才能が開花した場所でしたが、もともとは1963年の溶岩流のあと。
あそこに真っ赤に燃え滾って流れる溶岩を見物しに行った昔の人々の話をし、大勢の人が丘に行くのは噴火のスペクタクルを見物するためだと言っていました。
主人の弟の国立電気会社のニョマンプトゥでさえ、噴火しても電気は止まって1日くらいで、大丈夫だと太鼓判を押し、インターネットも大丈夫だ、水も泉に汲みに行けば大丈夫、溶岩流で道がふさがれても重機ですぐに取り除き、通ることができるようにする準備を政府がしているから、あわてる必要はない、と・・・・・みんなのんびりしたものです。のんびりを通り越して、こんなにわくわくしている男たちを見たことは今までなかったくらい、嬉しそうです。
そんなこといっていて、噴火が前よりも大きくてみんな死んだらすごい恥ずかしいニュースとして世界中に流れるわね!と言うと、大笑いして、恥ずかしいのは生き残ったやつだけだからいいんだ、そうです。
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私は、20年間ここに住んでいて、主人や村の人々が確信していうことが、科学的には証明できなくても、大方当たっているということを実感しています。
今回は、規模が小さいから、避難しなくても済むかも知れんぞ・・というのが大方の意見です。1週間くらい不便でも何てことない、そんな強い人々です。

美味しいものが大好きなコミンの為に、早朝5時に市場に行って、甘いとうもろこしや、豚肉のブロックを買ってきて、私が3時間もかけて作った豆と豚肉のスパイス煮込みティム。とろけるようにやわらかく美味しくできました。
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男たちの宴会の間に、主人に頼んでコミンとカデを連れて川魚の料理店へ。これはフルーツカキ氷のようなデザート。
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主人とカデはグラミー・ペペスを頼んで、コミンはえびのから揚げ、私は海老のスパイス焼き。
噴火を待ちながらも、お客さんは結構入ってました。でもいつもよりすべてが一回り小さかった気がします・・・。
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前回1963年の噴火はガルンガンの2日前に起こったので、バリの人々はガルンガンの近くに噴火すると思ってます。
主人の弟夫婦は12日後のガルンガンの日にまた帰ってきますので、そのときに一緒にシノとシンガラジャへいくことに一応しました。
一つ空いている部屋があるので、そこに冷房を取り付けて、私が人形を作ることができるようにする・・・ということになったのですが・・・
さあ、どうしようかな。それまでに噴火することもあるだろうし、ガルンガンすぎても噴火しないこともあるだろうし・・・ただ、主人やおばあちゃんを残してシンガラジャに行ってしまったら、またやきもきしなくてはならないし・・・。

みんなが確信を持っていうのは、1963年のこの村でのことを覚えている人々がたくさんいて、大変に大きな噴火にもかかわらず、ここまで来たのは小石や砂の雨が1日、灰は屋根や木々に降り積もったけれどもうっすらで、数日で終わるし、大きな噴火が一度だけだったというのと、溶岩は噴火の後1週間してから噴出したということ。だから、問題は食料が薄くなると言うことだけなので、あわてずにゆっくり移動すればよい・・・というのです。それが主人の意見でもあるので、まあ、どんと構えて、お人形たちを仕上げてしまいましょう。
それから、荷作りです。



おばあちゃんの母屋の入り口から見えるアグン山の頂上。

さっき、撮った写真ですが、今日は白い煙が500メートルくらい上がっていますね。
白い噴煙は水蒸気で、まだ噴火ではないのですが、連日の雨で火口には大量の雨水が流れ込んでいる様子です。
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by ekadantaya | 2017-10-19 17:49 | Trackback | Comments(0)