シノとの再会。アグン山のてっぺんの白い煙。



昨日はジンバランのとても素敵なお部屋のホテルで、一晩ゆっくりとしてから、早起きしてシャワーを浴び、7時過ぎには朝食。
プールも素敵なホテルに泊まったのに、娘は大学の講座があるので、8時には下宿に戻らないといけません。
それで、私と主人もそのままチェックアウトして、一路シノの待つシンガラジャヘ急ぎました。

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ブドゥグルの山道に差し掛かると、なんと、上り坂が渋滞・・・・しかも亀より遅い流れで、重症の渋滞。原因はなんだろうか・・・と探りつつも、すでに2時間も経過しているので、途中抜け道を探し・・・親切な村人に聞きながら、ようやく渋滞部分を抜け出して頂上の果物市場に到着。
ブドゥグルは高い山の上ですが活火山ではないので、寒い気候を利用して果物や高原野菜を栽培しています。
有名なのがイチゴ。そしてゆでた甘いとうもろこしも買い込みました。
シンガラジャの町に下りると、急になんだかそわそわ・・・・2週間も預けられたシノは泣くかな??怒るかしら?・すねるかな??


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いえいえ、落ち着いたものでした。私を見ると、ゆっくり近寄ってきて、ペロリとほっぺをなめてくれました。
いつも、家にいるときに半日でもお留守番をさせると、鳴きながら喜んでいるのと文句を言っているのと半々の感じで騒ぎながら駆け回るのですが、この大人の対応は・・・初めてです。
主人の弟の家には、おとなしい巨大なゴールデンが一匹、やかましい小さい雑種が一匹、庭の片隅につながれっぱなしでいて、モーグリという名前のポメラニアンが一匹自由に歩き回っているのですが、すべて雄。どうやら、ポポのお父さんがこのモーグリだそうです。
ポポは逃げ出そうとするので庭の真ん中につながれていました。
そんな具合で、女の子一人なので、シノはほとんど家の中に閉じ込められていました。
それでも、おしとやかに、辛抱強く、待っていたようです。

車の扉を開けて家族へのお土産を取り出そうとするたびに、シノは飛び乗って、「早く帰ろうよ」というので困ってしまいました。
もう少しまってね、と車から降ろすと、つながれているポポのところにいって、前足で立ち、ポポとじゃれあってからこっちをじっと見つめて「ポポもつれて帰ろうね、ママ。」と言うのです。

モーグリがシノに興味を持って近寄ろうとするたびに、シノは怒って唸って追い払い、ポポのところに行ったそうです。
ポポはまだ子供なのですが、モーグリがシノに近寄ろうとすると猛烈に怒って喧嘩になるので、繋いであるそうでした。

ああ、かわいそうだけど、もう少し、アグン山の噴火活動が落ち着いて、避難をしなくてよくなってから・・・ポポもつれて帰ろうね。
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シノは私がどこに行っても近くでじ~~~~っとみていました。また置いてかれちゃたまらないわ、って感じですね。あるいは、ママ早く帰ろうよの圧力をかけていたのかも。パパがさあ帰ろうといってから、また弟嫁と話し始めたとき、シノはついに「ワオウ!」と文句を言いました。
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私たちはシノと、少しだけお人形制作に必要なものなどだけ車に乗せて、シンガラジャの弟の家を出発。
東側の危険地域に指定されているあたりをすべて眺められる道のり。
ここが避難所になっている・・・と道路わきにたくさんのテントがあり、人々が洗濯物を干していたり座っているのを見たりしながら、
溶岩が海まで流れ込む最高に危険な地域といわれている東部海岸沿いに入っていきました。
すると、にぎわってます。店も開いているほうが多い。人々も普通にのんびり家の前で休んでいたり、供え物をいてお祈りしていたりします。
この危険地域の人々は昼間は家に戻ってきて、店を開いたり掃除をしたりしていて、夜には避難所で寝るという生活だそうでした。
でも、その区域の人々の家は、もしも噴火が始まったら、溶岩流ですべて無くなってしまうのです。
しかし、この広大な危険地域は1963年に人の命が犠牲になったことはなかったそうです。
噴火をして山が噴煙を上げてから、1週間ほどの時間があって、初めて大量のマグマが噴出したそうです。
ですから、みんな噴火してから走って安全地帯に逃げたそうなのです。

一番見晴らしのよい場所で、主人が車を止めて、アグン山の写真をとることにしました。

ここのところ、まだ雨季ではないのに、アバビ村も雨が続き、アグン山はいつも頂上を雲に覆われているそうでした。このときも、雲に覆われて頂上が見えません。このあたりは今でこそ木々や草が生えていますが、1963年の噴火で溶岩流に飲み込まれ、有機物は何も無くなった場所です。
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車を止めて、ゆっくり、カメラのレンズを望遠に変えて撮ってみる事にしました。
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あ、頂上が見えました。主人があの頂上に少しだけ見えている火口の煙が見えるかと聞くのですが、どこかな??
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ああ、雲と違うのが動きでわかります。雲は右側に流れていくのですが、頂上の少しとがった火口から上がる白い煙は上に伸びています。
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シノも見学。
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シノは全体的に毛足が半分以下に短くなって頭だけ大きな不思議なスタイルになりました。でも毛並みは密集しているから脱毛症とかではなくて、長い毛が短い毛に生え変わったということですが・・・そんなことってあるのかしら??
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アグンさん、どうかあんまり怒らないでね・・・。
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この写真は少しはっきり白い火口の煙が見えますね。この煙は雨が大量に張ったことによる水蒸気だそうですが、この白い色に黒が混じって灰色になったら・・・もう噴火しているということになりますので、大急ぎで避難開始です。いや、アバビ村からなら、落ち着いてゆっくりと西を目指します。
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ここは真っ赤な溶岩の海になるところ。すごい勢いで山から流れてくる溶岩の洪水は、300キロの速度で海に流れ込みます。まるで、地球創生期の風景になるでしょう。
そのときここには人間も動物も避難していることでしょう。
でも、木々や草花は逃れることができません。どんなに素敵なホテルも家も、みんな一瞬で消えて無くなります。

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アバビ村は、危険とされる12キロ以内なのですが、火口の反対側であり、高台であるので、避難区域に指定されていませんが、もしも噴火したら、その後の生活に困ることになるのです。水道が止まり電気も止まり、市場も閉まるでしょう。
なので、皆今度こそ長い避難生活になるはずです。前回の噴火は大きくて、完全に終了するまでに1年間も掛かりました。

なので、私は主人とシノとおばあちゃんと、またこの家にいることがなんだか儲かった感じ。噴火したら、今度こそ長い長い間帰ってくることができませんから。
一応考えているのは、1年間だけ娘の学校の近くのジンバランでエアコン付きで小さい庭もある貸家を借りて、シノとそこで暮らし、お人形を作ること。主人は噴火した場合には避難先の避難民のための高校に配属されるそうですから、一緒に。おばあちゃんはシンガラジャでポポと一緒に暫くのんびりしてもらおう。そんなことを主人と話しています。

でも、ちょっとだけ、もしかしたら、このままアグン山がエネルギーを別の形で消化あるいは昇華してくれるということも可能性がゼロではないので、皆が願っています。

裏山からつれてきた妖精君も・・・
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私の母の弟、おじさんが手で彫って作ってくれたお守りのお地蔵さんも、
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どうか、そうなりますように・・・と、祈っています。
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今日は朝3時半に起きてしまって、ご飯の支度をして、大掃除と大洗濯を済ませ、これから獣医さんが来てシノに蚤ダニ駆除の注射をしてくれることになっていて、夕方はお祈りをしてからアイロンかけがまた山盛りで・・・・・

明日からお人形制作を始めたいと思います・・・・。晴れ渡った空、いつもと変わらぬ平和な美しいアバビ村・・・でもちょっと皆不安でドキドキ。余計に今の時間が美しく輝いて見えます。これこそが、リアリティなのかもしれません。
何処にどうしていようと、
この美しい日常は、幻のように突然消え去る可能性があるからこそ、何よりも輝いている。それが、今この瞬間の光や風や音や匂いや・・・その全体を魂のすべてで吸収するように、自然に生きたいなと思います。
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by ekadantaya | 2017-10-11 12:59 | Trackback | Comments(0)

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